ねぇ、松風くん。
「や〜ん、嬉しい!ありがとう!」
バイト中、休憩時間を狙って綾菜さんにクッキーを渡した私に綾菜さんは大袈裟に喜んでくれた。
「全然 大したものじゃなくて申し訳ないんですけど…いつもお世話になってるのでちょっとした感謝の気持ちです。」
遠慮がちにそう呟くと”あら、私 何もお世話してないわよ?”と冗談半分にクスクス笑って”むしろ葵のお世話させちゃってごめんね”とニヤリと口角を上げる綾菜さん。
「…ま、松風くんのお世話だなんて全然!」
していない。むしろ、私がいつも助けてもらってます。
出来の良い弟さんで助かってます。
なんて…綾菜さんと話してると時間があっという間だ。
「もうこんな時間?休憩って早いね〜」
休憩は基本 2人ずつ。今日はたまたま綾菜さんと休憩時間がかぶって、楽しいお喋りタイムになった。