ねぇ、松風くん。
【佐々木さんベタベタされすぎ。】
急に脳内で松風くんの声が再生され、思わず体が強張る。
警戒心に欠けてる…なんて言われてしまった私は少しだけ早川くんを警戒しながらも、いつも通り平然を装って振る舞う。
「お疲れ様。優さんもう休憩終わり?」
「うん、これから戻るよ。」
そう答えた私に”な〜んだ、残念。”と肩を下げて見せた早川くんに”なんで?”と聞き返せば、
「……こないだの続き、してやろうと思ったのに…。」
と、熱い眼差しを向けられた。
この間…とは、あの壁ドンの日のことを指すのだろう。続きって…そこまで考えて私の頭はヒートアップ。
「優さん、顔真っ赤。何?想像したわけ?」
ニヤっと色っぽく笑う早川くんは、本当に年下なのだろうか。