ねぇ、松風くん。


「…っは、何。手作り?」


ナイスキャッチした早川くんはキョトン…とクッキーを見つめている。


「…今日 調理実習あったの!いらないなら返してくれてもい、」

「いる!……さんきゅ。」


ちょ、ちょっと待って。
何その意地悪要素ゼロの爽やかな笑顔!そんな嬉しそうに笑われると母性本能が……。


「…どういたしまして!」


早川くんは、素直にそうやって笑ってた方が3倍くらいかっこいいよ。(3倍かよ。)


いや、まぁ、松風くんの足元にも及ばないけどね!


なんて、思いながらも喜んでくれた事で温かい気持ちになった私は、そのまま仕事へと戻った。


残るはあと1つ…松風くんへのハート型のクッキー。
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