ねぇ、松風くん。


そう思って歩き出す俺の手には、さっき佐々木さんにもらったクッキー。


「………まじかよ。」


ラッピングにばかり気を取られていた俺は、大事なところを見逃していたらしい。


「…ハートだ。」


早川のクッキーは星型だった。


これって、俺は特別って事でいいのか?それともたまたま?


佐々木さんの中の俺は、今 どんな存在なんだろう。もう、”ただの友達”に戻ってしまっただろうか。


「……あ。」


ラッピングを解いて、袋の中に手を入れる。
クッキーに隠れて入っていた1枚の紙。


ーーーーーーーーーー
松風くん。
いつもありがとう♡♡
佐々木さんより。
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「…フッ……アホか。」


自分にさん付けするなよ。
……ハート多用するなよ。

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