ねぇ、松風くん。


「…朝起きて夢でしたーって、なったらどうしよう。」


「なら、これ抱いて寝れば。」


ブゥと膨れツラをする私に、”はい”と差し出されたのは

「……う、うさピョコ♡!」


可愛いうさピョコのぬいぐるみだった。


「…文化祭の時、射的のマスコット喜んでたから。」


”クリスマスプレゼント”って、少し照れ臭そうに笑う松風くんを見て、自然と笑顔が溢れる。


「ありがとう!すごく嬉しい。」


毎日 一緒に寝るもん。
これを買ってる松風くんの姿を想像すれば、可愛くて仕方ないと同時に、きっと松風くん恥ずかしかっただろうなぁって…私のために恥ずかしい思いをしてくれたのかと思うと無性に好きが増した。

うさピョコを抱きしめながら、自分の手に持っている紙袋の存在を思い出す。


< 275 / 284 >

この作品をシェア

pagetop