ねぇ、松風くん。

「あ!…私も松風くんにクリスマスプレゼントがあるんだ。」


そう言って、松風くんに紙袋を差し出す。


「開けていい?」


「うん。」


松風くんは、気に入ってくれるだろうか。

シンプルな茶色のラッピング袋からリボンを解いてマフラーを取り出す松風くんを見つめながら、1人ドキドキしている私。


「…松風くん、いつもマフラーしてなかったから。風邪ひいたら嫌だし。」


私の言葉に、松風くんはただ黙ってマフラーを見つめる。


…やっぱ、マフラー嫌いだった?それともデザインが好きじゃない?

段々、不安で仕方なくなってくる。
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