ねぇ、松風くん。

「佐々木さん。」

「……。」

「佐々木さんってば。」

「………。」


俺の問いかけに、耳に手を当てて”聞こえない”と、シカトを決め込む。


あっそ。
そっちがその気なら……


「おい。」

「…………。」

「………優。」

「…っっ!!!」


不意打ちで呼ばれた自分の名前に、驚きながらも真っ赤になって俺を見つめる。

ニヤリと口角を上げた俺に”不意打ちすぎ!”と叫ぶと恥ずかしそうに手で顔を覆ってしまった。
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