ねぇ、松風くん。
「すぐ慣れるよ。」
俺の言葉に”そうかなぁ”と首を傾げる優。
そりゃそうだろ。
苗字で呼んだ期間より、この先 一緒に過ごしていく時間の方が長いんだから。
なんて、考えていた俺の耳に届いたのは
「……葵。」
恥ずかしそうにハニカミながら、俺の名前を呼ぶ優の澄んだ声だった。
「…っ!!」
……自分で呼べって言っておきながら、いざ呼ばれたら照れ臭くて顔を伏せたくなる。つーか、今のこそ不意打ちだろ。
「…えへへ……仕返し。」
そう言って笑う優の笑顔がこれから先もずっと、俺の傍にありますように。
「優。」
「なあに、葵。」
「…これからもよろしく。」
「大好き!」
「っ!…返しおかしいだろ。不意打ちばっか。」
「葵、顔真っ赤!」
【 お ま け E N D 】