ねぇ、松風くん。
あれから着替えを済ませた私たちは、もちろんいつもの2倍働いた。
「お会計はご一緒でよろしかったですか?」
「あ、はい。」
「かしこまりました。では、ベーグルが2点と、コーヒーが1点、紅茶が1点の計4点でお会計1,040円になります。」
そして、たった今、本日最後のお客さんが帰ろうとしている。私と同じ歳くらいのカップルだ。
「1,050円からおあずかりします。……お先に10円とレシートのお返しです。それからこちらのポイントカードは、お会計500円ごとにスタンプを1つ押させて頂いてます。溜まるとクーポンとしてご利用いただけますので、次回からお会計の際にご提示下さい。」
「ありがとうございます。」
「またのご来店お待ちしております。」
私の声に続いて店内にいるスタッフが”ありがとうございました〜”と声を発した。