ねぇ、松風くん。
***
「…なるほどね〜。優ちゃんが合コンに。」
あれから、バイトを休みたいと告げた私は、なぜか根掘り葉掘り合コンへ参加しなくてはいけない事まで綾菜さんに誘導尋問されてしまった。
「合コンでバイト休むなんて、ダメですよね〜。あの、やっぱりバイトに…」
「なぁに言ってるの!まだまだ若いんだから合コンの1つや2つ、バイトサボって行ったって全然OK!」
「い、いいんですか…?」
まさか、理由が合コンと分かっていながら許可が降りると思っていなかった私は何だか複雑な心境に陥る。
「たーだーし!…優ちゃん、変な男には絶対捕まっちゃダメよ⁇」
「それなら、心配いりません!」
合コンに行ったところで、私はどうせ人数合わせ。ドリンクオーダー係をひっそりこなすだけなのだ。
スポットライトを浴びることは、まずない。