ねぇ、松風くん。
「…そう、それを姉ちゃんに伝えれば作ってくれるから、出来た品物をこの棚の2段目にあるトレーに乗せてお客さんに出すだけ。」
”簡単っしょ?”そう付け足して私の返事を待つ松風くん。
あれから、一通り注文の取り方について教えてもらったところだ。
「はい、それなら鈍臭い私でも大丈夫そうです!」
松風くんの説明は分かりやすくて、途中 途中で私の理解度を確認しながら話してくれる。
そんな気遣いに優しさを感じて、胸のドキドキは一向に治ってくれない。