ねぇ、松風くん。
潤くんの言葉に、思わず耳に手を当てて聞こえなかったとでも言うような素振りを見せた私。
「この前から…俺、猛アピールしてるんだけど、優ちゃん気付いてる?」
”まさか、こんな猛アピールしてて気付いてないなんて…ないよな?”と、再度 私の顔を覗き込む潤くんに思わず固まる。
「…毎日 優ちゃんのとこまで通って、スキあらば愛を囁いて少しでも俺に気をひく作戦だったんだけど、どう?」
……いや、気付いてない。と言えばさすがの私でも鈍すぎる。
でも、確信的な言葉…”好き”は1度だって言われていない。それなのに自惚れてはいけない!と、思っていた。