月、満ちる夜に

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 目を覚ますとわたしは保健室のベッドの上だった。


「あー、痛い……」


 我ながらありえない。


 倒れるんだったら机の上に頭を乗せればよかったのに。


 椅子から横に倒れて、隣の机に頭ぶつけるなんて。


 あのときの、ゴンッと響いた鈍い鐘のような音に恥ずかしさを覚える。


 みんな唖然としたに違いないから。


 わたしの頭には包帯が巻かれていて、無意識に手をついたのか手首や肩が痛い。



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