涙雨

時計が8時を回った時、玄関から鍵が開く音がした。


「龍平くん、悠帰ってきたかも」


「まじで!」


あたしも火を止めて玄関へ向かうと悠がちょうど中に入ってきた時だった。


「ただいま千佳…って誰か来てるの?」


「うんり…」

「悠ーーーーおかえり!!!!」


リビングから走って悠に龍平くんが思い切り抱きつく。



「ちょ、龍平!?なんでいるんだよ」


くっついたままの龍平くんを引きずりながらリビングへ行った後、あたしは訳を話した後3人でご飯を食べることにした。


「うっま!千佳ちゃんの手料理最高!」


凄い勢いでガッつく龍平くんを見ると嬉しい。
小学生みたいだけど。


「悠のも貰いっ!」


「は!?ふざけんな!」



目の前に沢山あるのにお互いのお皿にある唐揚げを取り合う二人。


そんな二人を見ながらあたしも唐揚げを口に運ぶ。



龍平くんの食べっぷりのおかげで唐揚げが全部なくなった。





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