誰もいない教室で、あなたを見つけた
泣かないでよ、お母さん。


私がもっと頑張って、安心して私の側を離れられるようにするからね。


「そんなに頑張らなくていいんだよ。花菜が頑張り過ぎる事をお母さんは心配してる。」


母さんが泣きながら頷く。


なんか頑張らないと駄目だと決め込んでいた。


出来ないのにもっと頑張張らないと駄目だと、自分を追い込んで苦しくて。


放課後みんなと遊びたいのもずっと我慢してた。


「姉さんが友達と遊べるように、俺が時間を作るよ。」


「菜緒もお手伝いする。」


菜緒が起きて来た事に気がつかなかった。


「ここにお母さんいるんだよね。菜緒もお手伝いするから安心して。」


お母さん泣きすぎだから。


母さんがありがとうと言った。


お母さん、まだ消えないでほしい。










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