シンデレラって呼ばないで



 「ねぇキミの名前聞いてもいいかな?」



 やめて、それだけはやめて…///


 裕太くんは、黒羽胡桃と同じクラス…
きっと、黒羽胡桃があることないこと言ってるんだ。
その上、メガネ姿の今日の私ときたらきっと…///




 「名前は言えません。ごめんなさい。」


 そうやってまた出口に向かおうとする。
でもやっぱりダメだ…



 ドンッ
私は壁ドンされていた。でもドキドキなんてできないよ…


 
 「キミの名前を言え!」


 「だ、だから、名前なんて言えません!」


 「どうして?」


 「どうしてもなんでもありませんから!さようなら!」



 そう言って押し切って、走って逃げた…
今度はうまく逃げられた。
でも、私の目からはずっと涙が止まらなかった。


 
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