地味子×学年王子様~甘い学園物語~
私が希望しない限り、大学までその学校なのだろう。
そんな私の学校の制服は、灰色のブレザーに、赤チェックのスカート。
制服を着て、肩ぐらいまである髪を整えていると、ノックが聞こえた。
「お嬢様、お車の御用意が出来ました」
「今行く!」
私はいつも、車で登校している。
玄関を出ると、執事やメイドさんがピシッと並んで私を出迎える。
「お嬢様、行ってらっしゃいませ」
そんな声に見送られながら、私は車で学校に向かう。
いつも車を運転してくれているのは、執事の浜松(ハママツ)さん。
浜松さんの車に揺られ、15分。
私の通う私立中学に到着。
浜松さんが、車のドアを開けてくれる。
「では、お気を付けて」
浜松さんは笑顔でそう言い、車は走り去って行った。
そんな私は、佐々川苺鈴、中学3年生。
父親が大手企業の社長、母親が秘書を務めている。
娘の私は、社長令嬢って訳です。
だから、私は幼稚園の時から、敬られて来た。
父親が大手企業の社長だから、その子会社の息子・娘が結構いる訳。