地味子×学年王子様~甘い学園物語~
ある意味、尊敬する。
「きゃー、苺鈴様と朱里様だわぁ!」
校舎に入ったからも、相変わらず騒がれる。
「皆さん、おはよう」
朱里は、嫌な顔1つせずに、周りの女の子達に声を掛けた。
「あ…!おっ、おはようございますっ」
周りの人達が、私達に向けて慌てて挨拶を返して来た。
「朱里様に挨拶されちゃった!」
「あの笑顔も清楚ね...」
「苺鈴様も美しかったわ~」
ヒソヒソと、女の子達が喋っているのが聞こえた。
「ねえねえ、朱里は嫌じゃないの?」
教室に入ってから、朱里に聞いてみた。
「別に、普通だよ」
朱里は、平然とそう答えた。
「嘘ぉ、私は嫌だなぁ…あんなに騒がれるの」
「苺鈴は人見知りだからね」
アハハッ、と朱里は笑った。
席に着いてからも、私はまた朱里と喋っていた。
私と朱里は、席が前後同士。
「はぁ…高校に上がっても、大学に上がっても、騒ぎ立てられなくちゃいけないなんて…そんなの拷問だよぉ~」
私は頭を抱えた。