地味子×学年王子様~甘い学園物語~
「よし、決めたっ!
そうしよう」
「ちょ、ちょっと待って苺鈴っ。
もう12月だよ?
今からじゃ、きっと間に合わないよ」
確かに、朱里が心配するのもわかる。
今は12月、しかも間もなく冬休みに入る時期だ。
そんな時期に、いきなり受験する事を決めても、受かる確率はあまりない。
だけど……
「朱里。私は、受験するよ。
朱里とは、離ればなれになっちゃうけど……。
でも私、もう決めたから!
これから受験日まで、勉強頑張るよ」
朱里に力強くそう伝えた。
すると朱里は、溜め息を付いて、フッと笑った。
「…苺鈴がそう言うなら、仕方ない。
私、苺鈴に付いてく。
だから、私も受験する。
一緒に頑張ろ?」
「朱里…!
…あ、ありがとぉぉ~っ!!」
朱里に思わず抱き付いた。
「うわっ!
苺鈴ったら、大袈裟だよ~」
朱里はよしよしと頭を撫でてくれた。
受験まで、約1ヶ月半。
それまで、朱里と一緒に、合格出来るように頑張ろうと、私は強く決意した。