恋と失恋と恋と
「ああ。波瑠汰が調べたとおりだよ。俺は歌稟さんのお母さんの不倫相手だった。当時、妻を早くになくした俺は、三年くらい悲しみと戦っていた。数年がすぎたころ、この悲しみに疲れ果ててた俺は、ちょうど歌稟さんのお父さんが元カレのことがまだ好きで、不倫してるところを目撃したっていう歌稟さんのお母さんに出会ったんだ。お互いに悲しみをやわらげあう関係だった。そんな中、酔ったいきおいですごした夜・・・、瑠唯子ちゃんができてしまったんだ。妊娠に気づいた歌稟のお母さんは悲しみをやわらげるどころかもっと苦しいことになる・・・と一晩泣いたんだ。俺は妊娠させてしまった以上、責任をとり結婚するかしないかは歌稟のおかあさんに決めてもらうことにした。でも、歌稟のお母さんは俺とは悲しみをやわらげる為であって、愛することはできないといった・・・・」