意地悪な幼なじみが冷たい理由
練習試合が、終わった。
結果はまぁ、わが校が勝ったみたいだけれど、かなりの接戦で。
おかげさまで女子の黄色い声援がすごかった。
とりあえず、終わったので美術室に行って荷物取って帰ろうと思い体育館を出ようとしたら、誰かに腕を捕まれた。
「え?」
振り向いた先にはアヤちゃん。
試合をしていたせいか、汗をかいて息を切らしている。
それすらも、なんか色っぽくて……
捕まれた腕が熱い。
「なに?芙美も見に来たの?」
「あ、う、うん。部長がイケメン好きで……」
「へぇ?で、芙美は誰目的?」
「えっ!?だ、誰って……」
「なに?工業の奴?」
「ちがっ!私、他校の人と面識ないもん!
それに、私は……」