意地悪な幼なじみが冷たい理由
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―――

少々気まずいながらも何日か平凡な日々を過ごした。


そして、今日。

なんだか朝からアヤちゃんの元気がない。




「……アヤちゃん、元気ない?」


「……ちょっと夏風邪」


「ええっ!?今日、大丈夫なの?」


「……別に」


「休む?」


「そんなに休んでほしい?」


「え」


「チッ。いいよ、休む」


くるりと踵を返し、家に戻るアヤちゃん。



「っ、本当に休んじゃうの?」


「…………」



なにも言わずに家のなかに戻っていってしまった。




【先生に言っとくね。お大事に。】

とだけメールを送り、私は一人で学校に向かった。

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