意地悪な幼なじみが冷たい理由
授業終了のチャイムが鳴り、学級委員の号令で礼をする。
それぞれ、休み時間を過ごす。
「あ、庄司くん、ありがとう」
「いいえ~。むしろ、芙美ちゃんと机くっつけられてラッキー」
明るくて、教科書貸した相手に負い目を感じさせない庄司君、いい人だ!
「ふふ、庄司くんみたいな人が隣で良かった」
「ほんと?これからもどんどん頼ってね~。
じゃ、次、世界史で係りになってるもんで……」
「大変だね」
「いや?大変でもないよ?
俺、世界史好きだから」
「ふふ、先生も喜ぶよ」
「あの先生、割りと好きなんだ。
んじゃ」
軽く手を挙げて教室を出る庄司君。
爽やかだなぁ~
なんてぼんやりと見ていた。
まだ、アヤちゃんに迷惑がられた心のモヤモヤは消えないけど。