意地悪な幼なじみが冷たい理由
7.
うっすらと目を開ける。
悲しい夢を見た気がした。
白い天井……
そっか、ここ、保健室だ……
「起きた?芙美」
声の聞こえた方に目をやる。
「ア、ヤちゃん?
あ、一時間目終わったんだ……」
「うん」
なんとも言えない微妙な雰囲気。
「芙美……なんの夢見てた?」
あの時とは違う、優しい声……
「思い……出せないけど……
すごく悲しかった……気がする」
「だろうね。芙美、泣いてたよ『アヤちゃん、行かないで』って……」