青いブレスレット-Second-
「紗奈、さっきはごめん」

「ん?」

「一緒にいられなくて。…二人のせいで」



…あ、七海ちゃんとひなのちゃんがいたから。



「水原くんはあしらってくれてたし、大丈夫だよ。でも二人はまだ未練あるのかもね」

「…桜井のことも知ってたの?」

「あ、ごめん。、女の子たちが教えてくれた」


水原くんは少し黙った後、また口を開いた。



「あの二人には、俺も悪いことしたからな」

「え?」

「中学の頃告白されて、二つ返事で好きでもないのに付き合ったんだから。もっとよく考えて、断ればよかったんだよね」



そっか。


あの二人もきっと、水原くんのことが大好きだったんだろうな。



わたしと同じように。



「あー!」


わたしの声に、水原くんがビクッとする。



「わたしも水原くんのことひとりじめできたらいいのになー!」


そう言って、笑ってみせた。



水原くんは目を丸くしてわたしを見た。


そして、吹き出した。



「もう、してるよ?」

「えっ?」

「俺が初めて紗奈を見つけた時から、ずーっと、ね」



そう言って、水原くんは微笑んだ。


髪を優しく撫でられる。



また、鼓動が早くなった。
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