青いブレスレット-Second-
「水原くん、酔いが覚めたら全部忘れるとか、ないよね?」



水原くんは笑った。



「去年は正直あんまり記憶ないんだよね」

「えっ!?」


ほんとに記憶なくなっちゃうの!?



「水原くん、去年何したのか周りの人に聞いてないの?」

「さー、知らない」



水原くんがニッコリと笑う。


…絶対何かしら知ってる。



「教えてよー」

「知らなーい」

「ねー教え……」




言いかけて、口を口で塞がれる。


顔がかーっと熱くなった。



「み、水原くん…!?」

「どーせ記憶なくなるなら、少し大胆になってもいいかな、なんて」



そう言って、またキスされる。



恥ずかしかったけど、酔いが覚めた時、水原くんに記憶が残ってたら面白そうだなとも思った。







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