青いブレスレット-Second-
「水原くん、七海ちゃんたちがいるから同窓会断ろうとしてたの?」


ふと思い出して、聞いてみる。



「うん」


…やっぱり。


「でもそのあと、大輔にあいつらは不参加って聞いたから紗奈が来るのも止めれなかったけど。まさかあいつら来ると思わなかったけどね」

「…わたしに気をつかわなくていいのに」


ほんとはその気持ちが嬉しかったけど、そんなことを言ってみた。



「俺、自分がされて嫌なことはしたくないから」

「え?」


水原くんはわたしの頭を撫でながら言葉を続ける。



「大勢の集まりでも、もし紗奈が元カレと遊んでたら嫌だから」



…水原くん。


わたしと同じ気持ちを持ってるんだね。



「わたしもしないから大丈夫だよ」


水原くんの頬に軽くキスしてみた。


水原くんは少しの間きょとんとして、またわたしをぎゅーっと抱きしめた。



「あー可愛い、誰にも見せたくねー」


ちょっと言葉使いが悪くなった水原くんに、笑った。



「!」



また水原くんにキスされる。



「ね、透って呼んで」
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