青いブレスレット-Second-
「桜井も俺たちも誰?ってなってて、水原は『そんなわけないか』って言ってそのまま寝るし意味わかんなかったけど、いやー、やっと意味が分かったよ」



顔がじわじわ赤くなってくる。


水原くんが、わたしを…?



「その頃から紗奈ちゃんのこと好きだったんだな!酔って好きな子の幻覚見るなんて、なんて幸せなヤツ…」

「浩太」


浩太くんがギクッとして振り返る。


水原くんがニッコリ笑って立っていた。



「言うなって言っただろ!」

「ぎゃああ」



水原くんが浩太くんの首に腕を回して絞める。


浩太くんが水原くんの腕をバンバン叩くと、水原くんはすぐに離した。



「紗奈、帰るよ」

「え!?」


唐突でビックリする。



「もう片付けも大方終わったし、はい、ケータイ」


いつの間にかわたしの携帯も見つけてくれたらしい。

携帯を渡されて、そのまま手を引かれ、部屋を出る。


「じゃあまたな、浩太」

「お、おう…」


みんながいる部屋の前を通る時も、軽く挨拶した。



「俺たち帰るから。また来年な」

「おー、またなー」

「紗奈ちゃんもまた会おうねー」



大輔くんやみんな、手を振ってくれた。



そのあと、大輔くんのお母さんに挨拶をして、大輔くんの家を出た。
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