青いブレスレット-Second-
「騒がしかったでしょ?」

「うん、でも楽しかった!」


帰り道、そんなことを話しながら歩いた。


「さっき浩太くんから面白いこと聞いちゃったし」

「…!」


そう言うと、水原くんは真っ赤になった。



「さっきの忘れて!お願いだから!!」

「えー?やだー」


わたしは意地悪く笑った。



忘れられないよ。


だって嬉しいもん。



こうやって、わたしを好きでいてくれてるっていうのが分かる度に、すごく嬉しくなる。



「忘れて!」

「やーだ!」



困った顔をする水原くんがなんだか可愛くて、もうちょっとからかってようかな、なんて意地悪なことを思った。
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