ディスオーダーⅡ【短編集】
「もう少し!もう少し……!」


 ようやく長い廊下の終わりが見えてきた。

 白い光が、眩しい。


「よっしゃ!ゴール……!!!」


 両手をあげて光の中に飛び込む。眩しくて思わず目をつむっちまったけど、やがて慣れていったので、ゆっくりとまぶたを開ける。

 そこに広がっていたのは……。


「皆様、第1関門の突破、おめでとうございます!これより、第2関門が始まります!」


 俺や俺と一緒にいる生存者たちと同じように、ボロボロになった服を着ている人たちが数名ずつ、各部屋からぞろぞろと出てきた。

 看板が指し示す【ゴール】とは“第1関門”のゴールのことで、ゲーム自体はまだ、終わっていなかったんだ。

 俺の思考を当たり前のように無視するアナウンスは、無邪気に告げる。


「第50関門まで、がんばって生き残ってください」


END.
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