ディスオーダーⅡ【短編集】
「ボクが今からする質問に正直に答えられたら、彼女を解放してあげる。でも……嘘をついたら、彼女をこの沼に沈める。つまりどういうことかは……分かるよね?」
なるほど。……わからない。
わからないけれど、僕は今、目の前にいる天使に試されている……?つまり、審判みたいな感じか?
どんな質問をされるのかは分からないが、僕にやましいことなんてない。嘘をつく必要もないだろうし、どんな質問でもどんとこい!っていうんだ。
待ってて、僕の彼女。
すぐに開放してあげるから。
「デデン!第1問!」
自分で「デデン!」とかって言うんだ……と心の中で突っ込みながら、第1問と称された質問に身構えた。
「キミの名前は、“田中太郎”である」
「ブフゥ!」
思っていたよりもずっと簡単で、あっけにとられるような内容の質問に、思わず噴き出してしまう。
自分の名前が田中太郎か否か、だって?僕のこと、さては馬鹿にしているだろ。
大きく深呼吸をした僕は、まっすぐに天使を見つめながら答えた。
「ああ、そうだ」
僕の名前は田中太郎。世界の一部では何やら色々と言われているらしいが、そんなこと僕には知ったこっちゃない。僕は正真正銘“田中太郎”だし、天使から投げ掛けられた質問には正々堂々と答えればいい。
なるほど。……わからない。
わからないけれど、僕は今、目の前にいる天使に試されている……?つまり、審判みたいな感じか?
どんな質問をされるのかは分からないが、僕にやましいことなんてない。嘘をつく必要もないだろうし、どんな質問でもどんとこい!っていうんだ。
待ってて、僕の彼女。
すぐに開放してあげるから。
「デデン!第1問!」
自分で「デデン!」とかって言うんだ……と心の中で突っ込みながら、第1問と称された質問に身構えた。
「キミの名前は、“田中太郎”である」
「ブフゥ!」
思っていたよりもずっと簡単で、あっけにとられるような内容の質問に、思わず噴き出してしまう。
自分の名前が田中太郎か否か、だって?僕のこと、さては馬鹿にしているだろ。
大きく深呼吸をした僕は、まっすぐに天使を見つめながら答えた。
「ああ、そうだ」
僕の名前は田中太郎。世界の一部では何やら色々と言われているらしいが、そんなこと僕には知ったこっちゃない。僕は正真正銘“田中太郎”だし、天使から投げ掛けられた質問には正々堂々と答えればいい。