without you
きっと社長は、有馬部長からスカウトの話を聞いても、私が辞めないって知ってた。
もし私が辞めると決断していれば、たとえ仕事が休みの週末でも、私が社長に連絡をすると、社長は知ってたはずだから。

結局、また社長に上手くフォローされてしまった。
私の不十分な部分を。

そして・・・また社長に驚かされた。

自分の席に座っていた私は、椅子から立ち上がると、社長の席の方へと歩いて行った。
でも、ジャケットを着て、ネクタイをつけた社長と、途中で鉢合わせした。

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