without you
『おい木戸ー』
『はい』
『おまえ、もうすぐ誕生日だろ?プレゼント何が欲しい?って聞くのも夢が薄くなるが、おまえの場合、聞かなきゃ分かんねえ・・・』
『いりません』
『木戸。これは、いつもバッチリ仕事してくれるおまえへの褒美でもある。だから遠慮するな』
『でしたら、社長のお気持ちだけで十分です。ありがとうございます』

そんな会話を久遠社長と毎年交わしていたのに。
5年目にして、初めて社長から誕生日プレゼントをもらってしまった。

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