without you
「あっ!」

久遠社長の手が、私の肩から離れたのではなく、社長が私から手を離した形になったのは、私たちの距離が近すぎて、肘鉄にそこまで力が入らなかったのと、急所は外れたからだ。
社長の体が筋肉質なのも・・・良かった。

手を置いたのは他でもない、久遠社長だと分かっているのに。
ここがどこだか分かっているのに。
しかも、ここには吉瀬さんもいるのに、私ったらつい・・・。
条件反射って、時々恐ろしい。

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