without you
社長秘書の仕事は好きだ。
久遠社長のことも、好きだ。
上司として、尊敬している。

久遠社長とは、できる限り、一緒に仕事をしたい。
私自身が納得できるまで。社長が納得してくれるまで。
その気持ちはまだある。
だけど、人や状況は、いつか変わる。
望んでも、望まなくても。
たとえ現状に満足していても、「いつか」は必ずやってくることを、忘れてはいけない。

私は、封筒を持って、寝室へ行った。

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