without you
「はいできましたー」
「おい木戸っ」
「なんですか」
「“バレンタインにちなんで選んだ”って俺が言ったら、おまえは“そうですか”しか言わなかったじゃねえか」
「だって。私が“似合わないからやめたほうがいいです”って、ホントのこといってもー、社長はそれしか持ってきてなかったんだから。それにホントのこといっちゃったら、社長はよけー焦っちゃう人だし。だからいわない方がいいって判断したんですー」
「うっ。そりゃー・・・俺のことよく分かってるじゃねえか」
「4年10ヶ月一緒に仕事してる仲でしょー?」
「そうだな」
「今度は予備のネクタイも持ってきてください。できれば4・5本」
俺は笑いをこらえながら、「ラジャー」と返事をした。
「おい木戸っ」
「なんですか」
「“バレンタインにちなんで選んだ”って俺が言ったら、おまえは“そうですか”しか言わなかったじゃねえか」
「だって。私が“似合わないからやめたほうがいいです”って、ホントのこといってもー、社長はそれしか持ってきてなかったんだから。それにホントのこといっちゃったら、社長はよけー焦っちゃう人だし。だからいわない方がいいって判断したんですー」
「うっ。そりゃー・・・俺のことよく分かってるじゃねえか」
「4年10ヶ月一緒に仕事してる仲でしょー?」
「そうだな」
「今度は予備のネクタイも持ってきてください。できれば4・5本」
俺は笑いをこらえながら、「ラジャー」と返事をした。