without you
ついさっきまでニコニコしながら隆三としゃべっていたはずの木戸が、いきなり隆三の方へ倒れてしまったのを目の当たりにした俺は、確かに驚いてはいたが、それより体が先に動いていた。

俺は「木戸っ!」と言いながら立ち上がり、3歩で隆三と木戸の間に来た。

「木戸さんっ?」
「あみかっ?あみかっ!」
「う~~~ん・・・」
「・・・もしかして木戸さん、寝ちゃった?」
「・・・らしいな。水割りグラス1杯未満飲んでこうなったか」
「しかも俺、水8割くらい入れて、かなーり薄いの作ったのに。実は木戸さんって、酒弱かったのかな」
「もしそうなら、木戸はちゃんと言うタイプだ」

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