without you

「ヤケ酒煽るにはまだ早い時間だったから、代わりにやけ食いに走った」トモちゃんは、私としゃべりながら、ティーラウンジでの滞在、約３時間の間、ケーキを３つも食べていた。
紅茶も、種類問わず、がぶ飲みしてたし。
「失恋したての乙女は、やってみたいと思ってたことにトライできるの」と言ってたトモちゃんは、たぶん胸やけしてると思うけど、そんな表情はおくびにも出さず。
むしろ、晴れ晴れとした顔をしている。
恋愛の他にしたいこと、つまり仕事を見つけて、失恋のショックから立ち直っているのかもしれない。

それでなのか。
トモちゃんは、「一度でいいから泊まってみたかった」エムオーホテルには結局宿泊せず、静岡にある自宅に帰ることにした。