without you
アイロンをかけ終えたワイシャツ3枚を、クローゼットにかけて、クルッとふり向いたそのとき。
社長部屋のドアのすぐそばに立っていた社長と、目が合ってしまった。

「あ・・社長」
「何考えてる」
「え?何って別に」

用が済んだ私は、社長部屋を出るため社長の方へと歩き、私を見ながら腕を組んで悠然と立っている社長は、「あ、そ」と言うと、私の方へ歩いてきた。

そして通り過ぎ様、「もっとそういうこと考えろよ」と言われた私は、怪訝な顔で社長を見上げた。

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