without you
「自分の気持ちに気づいたのがつい最近だったからな。確かに俺、悩みながら焦ってるんだ。そうだな、おまえの言うとおり、気長に見守って、少しずつ距離を詰めていくとするか」
「上手くいくといいですね」
「もちろん。俺が上手くいかせるさ」

・・・やっぱり。
この自信に満ち溢れた表情の方が、久遠社長らしい。

「よーし!おまえに話したら安心して腹減ったぁ!」
「あ、社長。コーンフレーク、ふやけてます」
「いいんだ。コーンフレークは今くらいのが、俺にとっては食べごろなんだ」
「ええっ!?そう、なんですか・・・」
「なんだよ。うまいぞぉ。昨日は晩メシ食べてなかったからな。余計うまい!」


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