without you
私が青い顔をして、本気で心配してるというのに。
久遠社長は、そんな私を見て笑っている。思いっきり。

「いや、してねえから。全然」
「・・・ホントですね?」
「ホントホント。マジで」
「そうですか・・・。じゃあ私、その・・・クビ、じゃないですよね?」
「あぁ?クビ?なぜだ」
「だって。私、社長にもかなり失礼なふるまいをしたので・・・すみませんでした」

何を言っても言い訳にしかならない。
だから、私はただ、謝ることにした。潔く。

< 424 / 636 >

この作品をシェア

pagetop