without you
「おまぇ、形から入るタイプだったんだなっ」
「そうですか?って社長!もうそんなに笑わないでくださいっ」
「わり・・別におまえは小道具使わなくても、実際仕事はデキるじゃねえか。だが、小道具の演出で、よりデキる秘書に見えるのは確かだな」
「・・・ありがとうございます。あの、社長。このことは誰にも言わないでくださいよ」
「言わねえよ。これは俺とおまえ、二人の秘密だ」

社長は別に深い意味で言ったんじゃないのに。
私には、意味深に聞こえてしまって。
少しだけ動揺している私をよそに、「じゃあ俺からも提案」と社長は言ってきた。

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