without you
『そいつ、マシュマロ嫌いなんだよ。焼いて食べたらうめえのに』
『だったら、焼いたマシュマロをあげたらいいじゃないですか』
『おまえ・・・結構無茶苦茶なこと言うんだな』
『だって。彼女さんは知らないんでしょうけど、義理であげた人たちと同じのをあげるって・・・可哀想ですよ』
『いやいやっ!“同じ”っつってもな、ちょっと違うバージョンだし。そこは俺だって心得てるって』
『そうですか?』
『ああ。それに、あんまりゴージャスなプレゼントをやると、そいつ、恐縮してしまうタイプだからよ。ちょっとした物の方が喜ぶと思うんだ』
『だったら、私も安心です』


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