without you
45
「おまえが始まる前ギリギリに来たのは初めてだよな。珍しく寝坊したのか?」
「いえ。あの、えっと・・・・・そんな感じ、です」
寝坊はしてないんだけど・・・本当のことは、言えない。
「そうか・・・。ま、遅刻じゃねえが、俺に“遅くなる”とコールかメールする時間くらいあるだろ?」
「・・・すみません」
「まあいい・・あーやべ、時間だ。俺はもう行くが、気分が悪ければベッドに寝てろよ」と言いながら、ドアに向かって歩いていた久遠社長は、ピタッと足を止めた。
そして「・・あみか」と私を静かに呼ぶと、また私の方に向き直ってくれた。
「いえ。あの、えっと・・・・・そんな感じ、です」
寝坊はしてないんだけど・・・本当のことは、言えない。
「そうか・・・。ま、遅刻じゃねえが、俺に“遅くなる”とコールかメールする時間くらいあるだろ?」
「・・・すみません」
「まあいい・・あーやべ、時間だ。俺はもう行くが、気分が悪ければベッドに寝てろよ」と言いながら、ドアに向かって歩いていた久遠社長は、ピタッと足を止めた。
そして「・・あみか」と私を静かに呼ぶと、また私の方に向き直ってくれた。