without you
「6時ごろには帰るようにするから、それまで何食べたいか考えとけよ」
「えっ。でも・・」
「予定ないんだろ?」
「それは・・・ありません」
「よーし!もちろん俺の奢りだからな。何食べたいか考えながら仕事していいぞー」
「そんなことしません」と私が即答すると、受話器の向こうからクスクス笑う社長の声が聞こえて。

胸の奥がジンと熱くなるような、くすぐったい気持ちになった。

「じゃあ後でな」
「・・・はぃ」

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