without you
「おまえ、ホントはトレーニングに行く予定だったんじゃないのか?」
「え?いえ。今日は違います」
「ふーん」
「・・・何か」
「今日のおまえはなんか・・・いつもと違う。珍しく遅く来たし、服もいつもと違う。慌てて来た、みたいな焦りも感じたが・・そういうことか。おまえ、ボーイフレンドんちに泊まったんだな」
「えぇ?ボーイフレンドはいません・・・けど」
「けど、なんだ」
「好きな人は、います」
と、つい言ってしまったのは、これが、久遠社長と二人だけで一緒に過ごせる最後の時間だからだと思っていたからかもしれない。
「あぁっ!?おまぇ・・バレンタインイブには“しばらく恋愛しなくていい”って言ってたじゃないか!」
「そんなこと言われても・・・私だって気づいたのは1ヶ月くらい前だし」
「ほぅ。そっかー・・・。ついにおまえも恋愛する気になったんだなぁ」としみじみ言う久遠社長の、端正な横顔を、私はじっと見た。
「え?いえ。今日は違います」
「ふーん」
「・・・何か」
「今日のおまえはなんか・・・いつもと違う。珍しく遅く来たし、服もいつもと違う。慌てて来た、みたいな焦りも感じたが・・そういうことか。おまえ、ボーイフレンドんちに泊まったんだな」
「えぇ?ボーイフレンドはいません・・・けど」
「けど、なんだ」
「好きな人は、います」
と、つい言ってしまったのは、これが、久遠社長と二人だけで一緒に過ごせる最後の時間だからだと思っていたからかもしれない。
「あぁっ!?おまぇ・・バレンタインイブには“しばらく恋愛しなくていい”って言ってたじゃないか!」
「そんなこと言われても・・・私だって気づいたのは1ヶ月くらい前だし」
「ほぅ。そっかー・・・。ついにおまえも恋愛する気になったんだなぁ」としみじみ言う久遠社長の、端正な横顔を、私はじっと見た。