without you
「ナポリか。あそこもイイとこだよなぁ。よしっ!じゃー再来週、おまえも一緒にミラノ行こうぜ!ミラノもイイとこだぞー」
「あの・・・社長。再来週のミラノは、仕事で行くんでしょう?それに私もここで仕事があります。社長が不在のときは特に」
「あ。言われてみりゃーそーだな。じゃーあー、これからはおまえも同行させるようにするか。まずは年一くらいのペースで。手始めに、近場の香港あたり・・・」
「パスポート、持ってません」
「あぁ?おまえイタリア行ったことあるって、さっき言ったじゃねえか」
「期限が切れてから、更新してないんです」
「なにぃ!?木戸ぉ」
「はい」
「おまえさー、旅行しねえの?」
「しません」
「海外じゃなくても、近場の温泉に1泊とかよ。レディースプランってあるだろ?そういうのは」
「行きません」
「ふーん・・・。おまえさ、趣味ねえの?休みん時、何やってんだ?」
「何って」と私が呟いたとき、タイミング良く私の電話が鳴った。
私は、心の中でホッとしながら「特に何も」と社長に言うと、電話を取るために自分の席へ歩いて行った。
「あの・・・社長。再来週のミラノは、仕事で行くんでしょう?それに私もここで仕事があります。社長が不在のときは特に」
「あ。言われてみりゃーそーだな。じゃーあー、これからはおまえも同行させるようにするか。まずは年一くらいのペースで。手始めに、近場の香港あたり・・・」
「パスポート、持ってません」
「あぁ?おまえイタリア行ったことあるって、さっき言ったじゃねえか」
「期限が切れてから、更新してないんです」
「なにぃ!?木戸ぉ」
「はい」
「おまえさー、旅行しねえの?」
「しません」
「海外じゃなくても、近場の温泉に1泊とかよ。レディースプランってあるだろ?そういうのは」
「行きません」
「ふーん・・・。おまえさ、趣味ねえの?休みん時、何やってんだ?」
「何って」と私が呟いたとき、タイミング良く私の電話が鳴った。
私は、心の中でホッとしながら「特に何も」と社長に言うと、電話を取るために自分の席へ歩いて行った。