without you
この二日間、あれだけ涙を流したのに。
私の涙腺は崩壊してしまったのだろうか。
でも。
流れ出る涙の分だけ、私の心は軽くなっていくような、そんな気がする。
だからもう少し。
泣きたいだけ、涙が流れるままに、泣こう。

「そっか・・・。なあ、あみか」
「はい?」
「おまえさ。これからも・・・俺の秘書でいてくれるよな」
「・・・辞めること、できません。あなたに建て替えてもらったお金を返さなきゃいけないし」と私が言うと、純世さんはクスクス笑った。

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