without you
番外~my life、 without・・・ you~編
あの愛の行為から2ヶ月程経った、10月半ば。
仕事中の私は、キーボードを打つ手を止めると、ため息をついた。

・・・幸せ、なんだけど・・・。
今日みたいな秋晴れの空のように、私の心は澄みきっているはず・・なのに。
またため息が出てしまった。

私は、自席に座ったまま、バッグを漁って、白い封筒を取り出した。

封はした。
日付けも書いた。
後はこれを、あの人に・・・渡すだけ。
たぶん、彼の電話はもうすぐ終わる、と思う。
英語だからよく分からないけど、普段聞こえる言葉のリズムから、そういう気がするし。
渡すなら、今がそのとき。
タイミングを逃しちゃダメ。
さあ、勇気を出して、私!

案の定、私が純世さんの席へ歩いて行ってる途中で、彼は電話を終えて。
「まだ電話中だったら引き返そう」と思っていた自分に、逃げる言い訳がなくなってしまった私は、一旦止まって深呼吸を一度すると、意を決して、彼の席へと歩いて行った。

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