without you
社長の机と、私の机も、帰る前に片づけているため、余計な物は置かれていない。
だからすぐに拭き掃除は終わる。
そして床を簡単に掃き、大きな観葉植物の葉を拭いて、水をあげ終えた頃、社長室の中にある、もう一つのドアが開いた。

「おはよ、木戸」
「おはようございます、社長」と私は言いながら、「やっぱりそこで寝てたんだ」と心の中で思った。

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